★知って得するテニスと栄養:第3回【食事のポイント】
「食事のポイント ~テニスに必要な栄養素とは?~」
ジュニア・アスリートフードマイスターの堂下智子(どうした ともこ)です。
第3回となる今日は、食事のポイントについてです。
第1回でもお伝えしましたが、スポーツをする人はエネルギーや栄養素の
消費が多いため、食事からより多くのエネルギーや栄養素を補給する必要があります。
その栄養素とは炭水化物、タンパク質、脂質、ビタミン、ミネラルの5大栄養素と呼ばれるもので、
主に身体を動かすエネルギー源、筋肉や骨などの身体作り、体調を整えるなどの働きをしています。
バランスの良い食事
毎食、★これら5品をしっかり摂る★ ことがどのスポーツにも共通して重要です。~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
①【主食】:ごはん、パスタ、うどんなど
⇒炭水化物(糖質)の供給源、運動時のエネルギー源として重要
②【主菜】:肉、魚、卵、大豆製品など
⇒たんぱく質の供給源、血液、骨、筋肉などからだを作る
③【副菜2品または副菜と汁物】:サラダ、煮物、酢の物、お浸し、
味噌汁、スープなど
⇒ビタミン・ミネラルの供給源、からだの調子を整える働き
④【牛乳・乳製品】:牛乳、ヨーグルト、チーズなど
⇒カルシウムの供給源、骨を作る
⑤【果物】:オレンジ、りんご、いちご、キウイなど
⇒ビタミンの供給源、甘みのあるものはエネルギー源にもなる
この5品を揃える中でスポーツの競技特性によって、より積極的に摂ると良い栄養素が変わってきます。
例えばマラソンや水泳などの持久力が重要な競技は長時間の運動が要求されるため
消費エネルギーが多くなるのが特徴です。また長時間地面からの衝撃を受けることで足底から
血液中のヘモグロビンが破壊され、運動中に貧血を起こす人が多いのも特徴です。
よってエネルギーの主材料となる炭水化物とエネルギーを作る手助けをするビタミンB1、
貧血予防の鉄分を積極的に摂ることが重要です。
テニスに必要な栄養素とは?
テニスの競技特性としては、以下が挙げられます。・制限時間がない
・コートの前後、左右にボールを追いかける
・スプリットステップ、踏み込むなどステップを踏む
・屋外のプレーの場合は天候に大きく左右される
制限時間がないので長丁場になることもあるため、持久力や集中力の持続が必要となります。
コートの前後左右の動きだけでなく速度の速いボールや回転の違いによる変化球など、
あらゆる動きに反応しなければならないため、瞬発力も必要となります。
またスプリットステップなど足底からの衝撃で血液中のヘモグロビンが破壊される、
雨などによる中断やサスペンドで試合時間が変わる中での精神の安定などが特徴です。
よってテニスで積極的に摂ると良い栄養素は以下の6つです。
炭水化物 ⇒ 持久力、集中力アップのエネルギー源
ごはん、パスタ、うどん、かぼちゃ、さつまいもなど
ビタミンB1⇒ 炭水化物を効率的にエネルギーに変える
豚肉、レバー、うなぎ、ハム、豆類、緑黄色野菜など
たんぱく質 ⇒ 瞬発力の基となる強い筋力
肉、魚、卵、大豆製品など
カルシウム ⇒ 興奮、緊張などをほぐす精神安定
牛乳、乳製品、胡麻、小魚、高野豆腐など
鉄 ⇒ ヘモグロビンの主材料
赤身の肉や魚、アサリ、ひじき、切り干し大根、大豆製品、小松菜など
ビタミンC ⇒ 鉄の吸収率をアップさせる
ピーマン、パセリ、ブロッコリー、トマト、オレンジ、キウイ、いちごなど
基本となる①~⑤が揃った献立にこれら栄養素を積極的に盛込んだバランスの良い食事を
朝、昼、夕と3食しっかり食べることが大切です。
特に朝食は脳、身体を目覚めさせるエネルギー補給になるので必ず摂るようにしましょう。
3食でまかないきれない、一度にたくさん食べられない、食事時間が乱れる時などは補食で不足分を補うと良いです。
お菓子などの嗜好食品ではなく、炭水化物、たんぱく質、ビタミンCなどの栄養素を手軽に摂れる食品を選びましょう。
例:炭水化物 → おにぎり、サンドイッチ、カステラ
たんぱく質 → 牛乳、チーズ、ヨーグルト、卵、豆乳
ビタミンC → 果物、果汁100%ジュース
バックナンバー
第1回【スポーツと食事の繋がり】第2回【水分補給】
第4回【食事とタイミング】
第5回【外食、コンビニの活用法】
◆堂下智子
ジュニア・アスリートフードマイスター
ブログ ~スポベジプラス~