初めてのお客様。
立つのも、座るのも、支えがないとおぼつかない状態の女性でした。
いつ転んでもおかしくない様な歩き方。
「テニスシューズ」が欲しいとおっしゃるが、テニスができるのか?疑問を持つほどの危うさ。
足は原型をとどめないほど変形、腰も手術したそうだ。
それでもテニスがしたい。
4Eでサイズが大きな靴を、勧められるまま長年購入していたそうだ。
それが諸悪の根源、大きすぎるシューズは百害あって一利なしです。
「怖いでしょうけど、シューズを小さくしましょう」
混乱するのもわかるが、私を信じていただくしかない。
シューズを小さくして、スーパーフィートを入れた。
「立ってみましょう」
スッと立ち上がる。
「歩いてみましょう」
スタスタ歩く。
お店に入ってこられた時とは、別人でした。
とても嬉しいそう。
これだから足の仕事はやめられない。
西山克久。