日別アーカイブ: 2009年9月22日

フェイクラケット(ニセモノラケットについて)

ブログが始まって以来のシビアなテーマになってもいいかなぁ?!

日頃からとっても気になっている事なので、珍しく真剣に話す姿勢です。

特にネット通販のお仕事始めてから少なからず頂くお問い合わせ。

「自分のラケットが、ニセモノかどうか判断する方法ありますか?」

とか「写真送るので見て欲しいとか?」

そもそも「フェイクのラケットが本当に国内で出回っているのか?」

など不安に思っているお客様が居ることは確かのようです。

じゃぁフェイクがあるかどうか?と問われれば、

地球外生命体がこの宇宙に存在するかどうか?

との問いに答える科学者と同じ応えになります・・(判り難い~)

個人的に遭遇したこと?

あります。残念ながら

お持込で新品の超有名ブランドの超人気モデル

いつもと変らず真剣にストリンギングしていました。

タテ糸の最後、ノットテンションをかけて引っ張った瞬間

ピキッ!最近ガタが来ている自分の骨ではない事を確認して

恐る恐る音の出所を覗いてみると「あっヒビ・・・・・」

17年間ストリンガーをしていて

ストリンギング中新品ラケットにこんな派手にヒビが入った記憶は無いんです。

今のマシーンはサポート力も高いし

なによりも製品自体の素材や製法も進化しているから、新品ラケットがよほど特殊なミスや

常識はずれのハイテンションで張らない限り起こり得ない・・・

「何かがおかしい」そのラケットから出る異様な妖気を感じてしまった私

じろじろみると>>>>むむむ?

塗装が妙に滲んでいる

店頭の同じ商品とある一部を見比べると明らかに違和感がある。

ただ塗装とストリンギング中にヒビが入った事実以外は、本物と同じ。

正規商品を証明するフォノグラムもちゃんと付いている。

でもこの場で100%の証明も検証もできない為

ユーザー様に丁重に謝罪をして新品に交換した。(泣き)

どちらでお買い求めになったかをお伺いすれば良かった

と今とても後悔してます。

その後の検査の結果(ラケットを燃焼して検査したらしい)は、

ニセモノとは言い切れないが素材や製法は正規品の工程では無いとの回答でした。

簡単に言うとスカスカな状態だったと・・・

昨日もお持込のある人気ラケットで違和感を感じたと話になった

ストリンギングの過程でやけにグロメットが抜ける

そんなクセがあるラケットは確かにあるし技術でカバーするので問題ないのですが

このラケットに限っては今までそんな事はなかった

ふと見るとフォノグラムデザインがまったく違っていたとの事

あまりに精巧に出来ているし

海外向けと日本向けでは正規品でも塗装レベルに差がある場合も有るらしいので

私たちレベルで判断することも不可能。

でもフェイクラケットがあるか?無いか?と問われれば 地球外生命体が・・・(しつこい!?)

例えばそれを知らずにショップがストリンギングをして何か有った場合

ショップにも被害が及ぶ可能性があるし

安いとはいえ万単位のお金を支払ったお客様の信用をテニスラケット全体が失うのが悲しい

でもどうしようもないのかなぁ~

と悩む今日この頃・・・・